嫌いなことは、無理にしなくてもいいのか
“苦手なことや、嫌いなことを無理してやるよりも、得意なことを伸ばす方が良い”。
確かに、入試などの競争試験においては、その通りです。
苦手教科はどこまでいっても“苦手”であることがほとんどです。
だったら得意教科の得点を伸ばして、苦手教科の点数をカバーすることを考えた方が賢い。
誰でもそう思います。
しかし、いかに苦手教科と言えども、完全に“捨てる”ことは出来ません。
得意教科でカバーするにも限度があるのですから。
となると、苦手な教科でも最低限の点数は必要になる。
こんな時です!。
苦手教科に取り組む生徒に“何を伝えるのか”。
これは、とても大事なこと!。
今回は、そのことについてお話します。
人の思考
人は何事においても“意味”を見出したがる傾向があります。
嫌いなことであればなおさら“これって、やる意味あるの”となるわけです。
だからこそ、そう感じてしまった時に意味を見出せるかどうかは、とても大切なことです。
自分を知る“チャンス”
苦手教科に取り組む意味として、まず言えることは“自分を知るチャンス”ということ。
苦手教科を前にした時にまず考えて欲しいのは、“なぜ苦手(嫌い)なのか”ということです。
例えば、数学が苦手(嫌い)な場合。
論理的に物事を考えるのが自分の性格に合っていないのか、それとも数字そのものが単に嫌いなだけなのか。必ず何かしらの“理由”があるはずです。
苦手=弱点 という認識を持つ
そして、その“理由”が分かれば、次に考えることは一つです。
それをそのままにしていても“大丈夫なのか”ということ。
苦手というのは、言ってしまえばその人の“弱点”です。
弱点を補って余りあるほどの“武器”があるのならばそれで良いですが、それが無ければ対策するほかありません。
苦手教科に取り組むという行為は、そういった自分自身の“弱点を知る”ことにつながるのです。
結論
“無理して嫌いなことをやらなくてもいい”。
そう言われれば、聞こえはいいです。
でも、そうやってハナから苦手なことから逃げてしまうのは、自分の弱点を知る“チャンス”を失っているとも言えます。
そして、それは同時に、自分は“どういう人間か”ということを知る機会すら失っていると言えるのかもしれません。
そんな状態で、将来の進路を決めることが出来るでしょうか。
個性を活かしたければ、まずは自分を知ることから。
自分を知るためには、まずは苦手と向き合うことから。
そんな気持ちで、苦手教科に取り組んでみてください。
きっと自分の中の“新しい一面”に気づけるはずです。