今回は、以前のブログ記事(“将来役に立たない”の代表格)の最後に書きました、地理や歴史を“将来いかに役立たせるか”ということについての1回目です。
1回目に書かせていただくのは、“地理”についてです。
流れが掴みにくいという点からも、歴史以上に苦手意識を持つ生徒は少なくないかもしれません。
そんな地理の授業をする時、“将来に役立たせる”という視点から、私は“こんなこと”を意識しています。
唐突な印象を持たせない
地理に苦手意識を持つ大部分の生徒が“感じているのではないか”と思うのが、“内容が唐突すぎる”ということ。
“緯度や経度”の話から始まり、“大陸の名前”、“人口”、“気候”などが次々に出てきます。
興味のない生徒からすると、あまりに“唐突”です。
地理を学習する時の最初のポイントは、いかにして生徒たちに“唐突な印象を持たせないか”というところにあります。
“地理とは何か”を肌で感じさせるには
まず、生徒達にこんな質問を投げかけます。
“なぜ、日本の家と外国の家は、同じ家でも見た目や中身がこんなにも違うのか”。
今の時代、海外旅行を経験している生徒もたくさんいますし、テレビや写真もあります。
そう考えると、さすがに“日本と外国の家の造りに違いがあるとは思わなかった”という生徒は
ほとんどいないでしょう。
問題はここからです。
なぜ、違いが生まれるのかを考えてもらいます。
そこには当然、“ちゃんとした理由があります”。
ところ変われば
一言で言えば、“自然環境による”ということです。
世界には色々な場所があります。
“森林資源に恵まれた地域”、“乾燥気候で樹木がほとんど見られないような地域”、“湿度が高い熱帯地域”などなど。
森林資源に恵まれない地域で木造家屋は造れませんし、湿度が高い地域で湿気を無視した家を造るわけにはいきません。
地理の学び方のポイントはここにアリ!
要するに“やれること”と“やれないこと”を見ていき、“その国や地域の特徴を掴む”ということです。
結論
地形、場所、気候、人口などなど。
これらが変われば、それによって“やれること”と“やれないこと”が当然出てきます。
その結果、私たちの生活は同じ日本国内でも大きく変わることになる。
何をするにも、いかにして“地の利を得るか”。
これは、いつの時代も大切なことです。
だからこそ、私たちの生活に強く結びついた“地理”を学ぶ意味が生まれてきます。
そう考えると地理に関しては、数年後の将来ではなく、明日からでもすぐに色々なことに“役立たせることが出来る”。
そこで、このシリーズの2回目となる次回は、他教科の“土台となる地理”というテーマでお話させていただきます。
お楽しみに!