シリーズ⑥回目となる今週は“地理”。
今回は、最近の入試問題における出題傾向の変化を題材に、他科目の土台となる“地理”について、考えていこうと思います。
それでは早速、見ていきましょう!
最近の出題傾向
ご存じの方も多いかもしれませんが、最近の出題傾向として真っ先に挙げられるのが、“読み取り問題”の増加です。
何かの統計資料が与えられ、そこから読み取った情報を元に、問題を解いていくというもの。
近年では、1つの問題に対して複数の資料を読み取らせるなど、時間を使わせる問題が多くなってきています。
これによって、いわゆる“一問一答形式”の単純な暗記で解ける問題が減っているのが現状です。
ここで“求められている力”
そういった問題を解くときに求められるのが、“情報処理能力”です。
基本的な“知識”を使って情報を読み取り、読み取った情報を元に“思考”する。
こういった力が必要になります。
以下に具体例を挙げてみます。
具体例
「県別の農業産出額に占める米、野菜、果実、畜産等の割合を示した資料」
を与えられたとします。
ポイントは、県とグラフの特徴を絡めた問題ということ。
例えば、“果実の割合が高い”とか、“野菜の割合が高い”などの特徴から、それに合う“県”を考えていく。
つまり、都道府県の“知識”と資料から分かる“情報”、この二つを使って”思考”していくということです。
ここからが“本題”
では、こうした“地理”の学習を通して得た力が、他科目に“どのようにして活きるのか”。
例えば、英語の“読解問題”。
例年、少なくとも1題は“資料を絡めた問題”が出題されています。
読解するだけでも大変なのに、オマケに資料の読み取りまで。
“情報処理”が苦手な生徒にとっては、苦戦を強いられる問題です。
そんな時、ついつい裏技的なテクニックに頼りたくなるところですが、そこで“どれだけ正攻法で進められるか”が勝負の分かれ目。
そのためには、情報処理に対する“地力”が必要で、それを“地理”の学習を通して身に付けておけば、“かなり楽になる”というわけです。
結論
出題傾向が変われば、それに対して対策をする。
実は、その対策が他科目の問題を解く上で必要となる“地力”を育てていることにもなる。
このようなケースは、よくあります。
だからこそ、出題傾向の変化を“プラスに考える”。
この意識で、それぞれの教科の対策に取り組んでいってください!