“表現法を増やす”
この観点から見たとき、“疑問詞”ほど、表現の宝庫と言える単元もないのではないか。
そう感じるほどに、疑問詞という文法を学ぶ前と後では、“表現の幅”が大きく変わります。
これを単なる文法学習で終わらせてしまっては“もったいない”。
そこで今回は、“疑問詞”という文法事項の学習から“どれだけのことが得られるか”ということについて、紹介させていただきたいと思います。
“書き方”だけで終わらせない
“いつ(when)、どこで(where)、誰が(who)、何を(what)、なぜ(why)、どのように(how)”。
いわゆる5W1Hと呼ばれるものです。
様々な事柄に対して“具体的な質問”が出来るようになるという点で、強力な武器になるこの文法。
今までは、“Yes”か“No”で答える疑問文しか書けなかったことを考えると、“とても便利なもの”のはず。
ですが、入り口での入り方を間違えると生徒たちからすれば、覚えることが多いだけの“メンドウな単元”に成り下がってしまいます。
では、どうすればいいのか。
“必要性”を感じさせる
やはり大切なのは、“表現法を増やす”という視点です。
例えば、これまでに学習してきた疑問文というのは、YesかNoで答えるものばかりでした。
ですが、実生活において、それだけの“表現”で済むでしょうか!?
そんなわけがありませんよね。
実際には、“いつ”とか、“どこで”のように具体的な“時”や“場所”を聞きたい時は“山ほどあります”。
そんな時に使える便利な文法が“疑問詞”。
細かい説明に入る前に、まずは生徒たちに最大限その必要性を感じさせることがポイントです。
そして、“即使う”ことを意識する
疑問詞の学習における良いところは、他の文法事項に比べると、“即座に使える表現が多い”というところです。
例えば先週の記事(シチュエーションで理解する“現在完了”(英文法シリーズ⑦))で紹介しました“現在完了”という文法。
たしかに、今までに学習した内容では表現出来ない“時”を表現出来るようになり、“表現の幅”は広がりましたが、そんなにたびたび使うものではありませんでした。
その点“疑問詞”はひと味違います。
“初対面の人との会話”、“道に迷った時”などなど、日常で簡単に使える場面は多々あります。
それだけに、基本文さえ覚えてしまえば、“読む”、“書く”、“聞く”、“話す”のすべてに“手っ取り早く”活きてきます。
結論
覚えるべきことが多い時ほど、“必要性を感じさせる”ことと、“簡単に使える場面を教える”こと。
この二つがポイントになります。
それを欠いてしまうと、覚えることが多いだけの単なる“知識の押し売り”になってしまいます。
せっかくの便利な文法です。
そうならないように、意識して取り組みましょう!