勉強が苦手な生徒に限って
定期テスト前、生徒たちの勉強の様子から、気になる場面があります。“それって、今やることかな?”と。
例えば多量の色ペンを使って、カラフルにノートまとめをしている生徒。
あるいは、せっせと暗記カードのような暗記するための小道具を、今頃になって作っている生徒。
テスト前というのは、問題演習を重ねながら、自分の目標点にいかに近づけていくかを考えながら勉強していく時期。
そこから考えれば、上記の例にあるような生徒は、明らかにテスト対策に遅れが出てしまっているのは、間違いない。
ところがです!
“その勉強の仕方は、あんまり意味ないよ”という声かけをしても聞き入れてくれず、“さっぱりなおらない”って言う経験をお持ちの保護者の方は、多いのではないでしょうか。
でも、それもそのはず。
生徒たちからすれば、“頑張ってるのに何なん”とか、“これが自分のやり方やねん”といった気持ちがあります。
それだけに真正面から言ったのでは、決して直ることは期待出来ません。
そこで今回、結果に結びつかないことが明らかなこの頑張り方を、いかに修正するかということについて、お話します。
勉強が苦手な生徒に限って、このような結果に結びつかない“勉強をやってる風”の行為に走りやすいですが、これは“たまたま”では、ありません。
そこには、“ハッキリとした理由がある”のです。
ハッキリとした理由とは
例をあげてみます。
目的地に向かうのに、Aの道とBの道があったとします。
このとき、Aの道よりBの道の方が明らかに遠回りになることを知っていたとしたら、それでもわざわざBの道を選ぶ人がいるでしょうか?
目的地がハッキリしていれば、よほど特別な理由が無い限り最短でいける道を選びます。
余計な時間の浪費と体力の消費を避けたいですから。
この例から分かること
勉強嫌いの生徒にすれば、明確な目的地(目標点)がないのです。それでも周りがヤイヤイ言うから、仕方なく歩き出す。
だから多少は遠回りと分かっていながら、“やってる風”を出すためにそのやり方を取るのです。
それならばどうするか
答えは簡単です!
明確な目的地(目標点)を定めて、それを達成するためにすべきことだけをやらせていくんです。
たびたび言っていますように、テストは満点を狙うものではありません。
それぞれの目標点に応じて、やるべきところとやらなくてもいいところが存在します。
そこのトコロをハッキリさせないままにスタートしてしまうから、ダラダラと時間を潰すことに神経を使った勉強の仕方になってしまうのです。
そんなやり方をしていて、満足のいく結果など望むべくもありません。親子共々、途方に暮れてしまうことになるのは目に見えています。
そうならないために!
まず目標点を定める。次に、それを達成するための学習計画をたてる。自分だけでは心許ないようなら学校や塾の先生を頼る。
とにかく結果を求めるのであれば、“やってる風”の勉強からの脱却。