シリーズ7回目となる今回のテーマは“現在完了”。
名前の響き、実際の内容、どちらから見ても日本人にとってなじみの薄い“感覚の文法”です。
“そんな言い方するか!?”と思う部分が多々出てきます。
だからこそ意識したいのが、“中身のない暗記で誤魔化さない”ということ。
単純な文法問題には通用しても、“表現する力”が求められている今の時代、それでは“乗り切れません”。
そこで、今まで通り“表現法を増やす”という考え方で、ここも“乗り越えたい”と思います。
これは“いつの話!?”
早速、以下の例文を見てください。
例)私は何度もその映画を見たことがあります。
現在形、過去形、未来形、そして現在進行形。
三年生で現在完了を習うまでに、“時間”を表す文法は、いくつか学習してきました。
今回の例文は、その中のどれにあたるでしょうか?
“何度もその映画を見たことがあります”。という表現から、現在の“習慣的な動作”や“進行中の動作”ではないことが分かります。
同時に過去の一時点における動作ではないことも。
内容から考えて、“未来の話ではない”ということも明らか。
このタイミングで、よく考えたら、“これ、いつの話!?”となるわけです。
いかに“必要性”を感じさせるか
これまでに学習した知識では、“表現出来ない文章”。
まずは、生徒たちにそう感じさせ、そこから具体的な説明に入ります。
「現在完了とは、過去のある時点から現在に至るまでの“動作”や“状態”を表現する文法」。
かなり簡単な説明ですが、どうでしょう?
今回の例文が“まさにコレ”ですよね。
過去のどの時点からかはわかりませんが、今現在に至るまでに、“何度もその映画を見ている”。
表現出来そうで出来なかった、“これ、いつの話!?となる文章を、現在完了を学ぶことで表現出来るようになります。
このように、単なる暗記で終わらない為には、生徒たちに“必要性”を感じさせる“工夫が必ず要ります。
結論
“表現法を増やす”。
学習の初期段階で、この“意識”の重要性を感じるのは難しい。
ですが、学年が上がり、内容が難しくなればなるほど、この“意識の差”が大きなポイントになります。
苦労して覚えた知識が“まったく使えない”。
これは、あまりに“もったいない話”です。
学年が上がった時にこそ、“活きる学習法”。
これを心がけて、頑張ってください!。