“練習はウソをつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通にウソをつくよ”。
これは10年ほど前に、メジャーリーガーのダルビッシュ有選手がツイッターでつぶやいたことで有名になった言葉です。
“努力は必ず報われる”という言葉はよく聞きますが、これはその全く逆。
ただ漠然と努力しているだけでは期待した結果が伴わないことの方が多い。
そう言われているわけですから、内心ドキッとされる方も多いのではないでしょうか。
この言葉を聞いた時“頭を使って”という部分を私自身は“正しく努力すること”と解釈しましたが、それと同時にこのようにも思いました。
“正しく努力するということには、苦しみが伴う”と。
それはなぜか。
正しく努力したにもかかわらず、結果が出なかった時に言い訳が無くなってしまうからです。
例えば塾に通う生徒さんが言いがちな次のようなセリフ。
授業中や自習中、周りが騒がしくて集中出来ない。
質問したくても講師の空き時間が少なくてなかなか出来ない。
授業スピードが速くてついていけない、などなど。
様々ありますが、どれも自分にやる気はあるものの…といった風の発言ばかりです。
上記のような発言はテストで結果が出なかった際によく聞かれるものですが、そのほとんどが自責ではなく他責というところがポイントです。
つまり“言い訳”なのです。
人は無意識のうちに言い訳できる状況を作りたくなるものですが、それでは根本の原因を見誤ります。
騒がしくて集中出来ないから静かな空間へ行きたいと思う人は、いざ静かな空間に行くと今度は静かすぎて集中出来ないと言い出します。
なかなか質問出来ない環境に不満を漏らすだけの人は、質問出来る環境になっても結局のところ大して質問をしません。
このように言い切れるのは、上記のような内容はすべて自分自身で解決可能なことばかりであるにもかかわらず、それをしようとはしていないからです。
例えば、兄弟が多く家の中が常に騒がしい環境の生徒であっても、点を取ってる子は取っています。
質問が出来なくても、ネットで調べて解決している生徒もたくさんいることでしょう。
意識の持ち方ひとつで、たいていの事はどうにか出来ます。
つまり、根本の原因はそこではないということです。
しかし、小中学生の子供さんに他責では無く自責の気持ちを持って物事に取り組むことを初めから求めるのは酷なことです。
そこで、松山塾では入塾と同時にそういった言い訳の数々が生まれ得ない環境づくりを徹底するようにしています。
周りが騒がしくて集中出来ないということはありませんし、質問したい時に出来ないということも、授業スピードが速くてついていけないということもありません。
勉強に取り組む環境としては申し分ないはずです。
そして、このような言い訳の出来ない環境に身を置くことで他責ではなく、自責の気持ちを持って物事に取り組むことが出来る。
その考えを念頭に松山塾では、日々の教室作りを行っています。